ここ数年よく見かけることがある言葉の「IoT」。Internet of Thingsの略で、日本語に無理やり翻訳すると「モノのインターネット」となります。今回はIoTについて簡単に解説していきます。
IoT(Internet of Things)の基本とメリット
インターネットは現代には欠かせないものになっています。一昔前はパソコンや携帯電話で利用するという印象でしたが、ここ最近ではさまざまなモノがインターネットにつながるようになっています。
IoT(Internet of Things)とは
スマートフォンやタブレットなどの情報端末以外の電子機器、例えば家電などの「モノ」にインターネット接続・通信機能などを付けて、遠隔操作や監視機能などの新たな機能を付ける仕組み全般の事です。
IoTのメリット
IoTを利用するメリットですが、インターネットにつながることで閉じられた空間でしか利用できなかったものが外からでも操作、監視をすることが出来ます。
例えば、エアコンの電源を外出先から操作したり、玄関のドアが空いたらスマートフォンに通知が来たり、監視カメラの映像をスマートフォンで確認するなど。その用途はかなり幅広いです。
IoTのデメリット
IoTのデメリットはセキュリティ面です。設置した監視カメラの映像がハッキングされるなどプライバシー情報が漏えいする可能性があります。また、インターネットに接続されていることが前提となるため、何らかの理由でインターネットへ接続できなくなった場合、当然ですが、その機能は動作しなくなります。
IoTはITパスポート試験でも出題
この「IoT」はITパスポート試験でも出題される一般的な用語です。令和元年秋の試験では2問出題されています。
ITパスポート試験での過去の出題例
R1.秋の問3、問13では下記のような形で出題されています。
出題(問3)
IoTの事例として,最も適切なものはどれか。
回答選択肢
- オークション会場と会員のPCをインターネットで接続することによって,会員の自宅からでもオークションに参加できる。
- 社内のサーバ上にあるグループウェアを外部のデータセンタのサーバに移すことによって,社員はインターネット経由でいつでもどこでも利用できる。
- 飲み薬の容器にセンサを埋め込むことによって,薬局がインターネット経由で服用履歴を管理し,服薬指導に役立てることができる。
- 予備校が授業映像をWebサイトで配信することによって,受講者はスマートフォンやPCを用いて,いつでもどこでも授業を受けることができる。
簡単な解説
自宅PCからオークションに参加するのはライブコマースの一種ですね。ライブコマースは次世代ECとも呼ばれます。タレントがライブ配信にて商品を紹介してリアルタイムに質問など行い商品を購入することができます。
社内のサーバ上にあるグループウェアを外部に移し、インターネット経由で利用できるようにするのはクラウドコンピューティングの例ですね。社内から社外に移すことで利便性が上がる反面、セキュリティ対策をしっかりと行う必要があります。
スマートフォンやPCで授業などを受けるのはe-ラーニングですね。
ということで正解は「3」です。
出題(問13)
IoTに関する記述として,最も適切なものはどれか。
回答選択肢
- 人工知能における学習の仕組み
- センサを搭載した機器や制御装置などが直接インターネットにつながり,それらがネットワークを通じて様々な情報をやり取りする仕組み
- ソフトウェアの機能の一部を,ほかのプログラムで利用できるように公開する関数や手続の集まり
- ソフトウェアのロボットを利用して,定型的な仕事を効率化するツール
簡単な解説
人工知能における学習の仕組みは機械学習ですね。ディープラーニングと共に近年注目を集めています。
ソフトウェアの機能の一部をほかのプログラムで利用できるようにするのはAPI(Application Program Interface)ですね。
ソフトウェアのロボットを利用して仕事を効率化するのはRPA(Robotic Process Automation)ですね。多くの企業がこのRPAを利用して人件費削減を進めていますね。
ということで正解は「2」です。